大阪万博はなぜ危険と言われている?メタンガスや液状化、爆弾爺さんについて詳しく解説!

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2025年4月に開幕した大阪・関西万博(EXPO 2025)。世界中から注目を集める一大イベントとして期待が高まる一方で、SNSやネットニュースでは「危険」「本当に大丈夫?」といった声も見られます。

実際、会場となっている夢洲ではメタンガスによる爆発事故が発生したり、建設現場での労働災害も報告されていて、不安の声が広がっているのも事実です。

今回は、関西万博がなぜ「危険」と言われているのか、どこに問題があるのか、そして今後の安全対策についても調べてみたので、詳しく紹介していきます。

大阪万博が「危険」と言われる背景

大阪・関西万博に対して「危険では?」という声が広がり始めたのは、2024年以降に立て続けに報道された事故やトラブルがきっかけです。特にSNSでは「大阪エキスポ 危険」や「夢洲 メタンガス」といったキーワードが拡散され、万博そのものへの不安が広がりました。なぜ「危険」と言われているのか理由をご紹介します。

SNSで拡散される「危険ワード」

X(旧Twitter)やInstagramなどのSNSでは、実際の事故ニュースや、夢洲の過去に関する投稿が拡散され、一般の人々の間でも「大阪万博って本当に安全なの?」という疑問が浮上。

SNSではネガティブなワードの方が共感を集めやすく、拡散されやすい傾向があるため、「危険」「怖い」「ヤバい」といった言葉は多くの人の目に留まりやすく、いいねやリポスト(リツイート)もされやすいのです。

その結果、一部の事実や過去の出来事が必要以上に不安をあおる形で広まってしまい、「大阪万博=危険」というイメージが独り歩きしてしまっている側面もあります。

たとえば「夢洲はもともとゴミ処分場だった土地」「ガスが溜まっていて爆発したらしい」といった投稿がバズり、「大阪エキスポ 危険」という検索キーワードもGoogleトレンドで上昇しました。

共産党 から中止要望

SNSでの不安拡大には、政党や団体の発信も一因とされています。特に日本共産党は、夢洲の地盤の不安定さやガスの危険性を強く問題視しており、「大阪万博の中止や見直しを求める」活動を続けています。

これらの発信はSNSでもシェアされ、「危険なのに開催して大丈夫なのか?」という声を後押しする形に。実際に、国会でも夢洲の安全性に関する質疑が行われるなど、政治的にも注目されるテーマとなっています。

実際に報道された爆発事故や労災

2024年3月には、夢洲の万博会場建設現場で、トイレの配管工事中にメタンガスが爆発するという事故が発生しました。作業員の火花が地中の可燃性ガスに引火したとされ、幸い負傷者はいなかったものの、会場の安全性に大きな疑問符がついたのは事実です。

また、2023年以降は建設現場での墜落事故や休業を伴う労災も複数件報告されており、「急ピッチの工事が安全管理を圧迫しているのでは?」という声も出ています。

会場となる“夢洲”という特殊な土地

大阪万博の会場となっている夢洲(ゆめしま)は、かつてゴミや産業廃棄物の埋立地として使われていた人工島です。地盤が不安定なだけでなく、地中に可燃性のメタンガスが残留している可能性もあるため、専門家の間でも「慎重な対応が必要」と指摘されてきました。

このような背景が重なり、大阪万博には「危険なのでは?」というイメージがつきやすくなっています。

メタンガスによる爆発事故とは?

大阪万博の会場である夢洲では、2024年3月に実際にメタンガスが原因とみられる爆発事故が発生しました。この事故は、万博の安全性に対する不安を一気に高めるきっかけとなりました。

大阪万博メタンガス事件概要

2024年3月28日、夢洲の大阪万博建設現場で、簡易トイレの配管工事中に爆発が発生しました。作業員が火花を出す機材を使用していたところ、地中に溜まっていた可燃性ガスに引火し、爆発に至ったと見られています。

この事故で大きな火災などは起きなかったものの、「地下に可燃性ガスがある状態で工事が進んでいる」という事実が明るみに出て、多くの人が驚きと不安を感じました。

公式ページでの発表ページはこちら>

メタンガスって何?なぜ危険なの?

メタンガスは、生ゴミや木くず、紙くずなどの「有機物(動植物が由来のもの)」が、土の中で長い時間をかけて分解されることで自然に発生する気体です。

夢洲のような埋立地には、かつて大量の家庭ゴミや産業廃棄物が埋められていたため、その中に含まれていた生ゴミや紙くずなどが地中で分解され、今でもメタンガスが発生し続けている可能性があるのです。

そしてそのガスが密閉空間や地中に溜まり、そこに火花や高温の器具が接触すると、爆発や火災の危険があるのです。

なぜ事前に対策されなかったの?

爆発事故を受けて、大阪万博協会や施工業者は「事前にガスの存在を確認しきれていなかった」と説明しています。地中ガスの検知や換気対策が不十分だったことが指摘され、現在は再発防止のための対策が進められています。

対策としては以下のようなものが挙げられています。

  • ガス検知器の設置と活用
  • 作業前のガス濃度のチェック
  • 火花が出る作業の事前申請と安全確認
  • 地中の換気作業の強化

しかし、事故が起きたという事実は消えず、「本番までに本当に安全対策は徹底されるのか?」という疑問は、今もくすぶっています。

建設現場での労働災害や事故

土地の問題だけではありません。大阪・関西万博の会場建設が進む中、労働災害や事故が複数報告されています。特に2023年4月から2025年2月までの期間に、休業4日以上の事故が累計11件発生しています。幸いなことに、死亡災害は報告されていません。 

主な労働災害の事例

  • 2024年9月9日:夢洲の建設現場で、作業員が階段から約6~7メートルの高さから転落し、重傷を負いました。 

  • 2024年11月:屋上の防水工事中、安全ハーネスを親綱に接続せずに作業していた作業員が、仮の防水シートで覆われた開口部に誤って踏み入れ、約3メートル下の床面に墜落しました。 

  • 2025年2月13日:大阪ヘルスケアパビリオンの北搬入口荷下ろし場で、工事用車両の荷台の上で作業していた作業員が、立て掛けていた木製パネルが倒れた際に右足首から足先が下敷きとなり、右ひざを負傷しました。 

労働災害の統計

公益社団法人2025年日本国際博覧会協会の発表によると、2023年4月から2025年2月までの間に、休業4日以上の労働災害が累計11件報告されています。この期間において、死亡災害は報告されていません。 

公式ページの発表ページはこちら>

夢洲の地盤や液状化リスク

大阪・関西万博の会場となる夢洲(ゆめしま)は、大阪湾を埋め立てて造成された人工島です。その地盤の特性や液状化リスクについて、以下の点が指摘されています。

軟弱な地盤と液状化の可能性

夢洲は、かつて産業廃棄物や家庭ごみなどを埋め立てて造成された土地であり、地盤が軟弱であるとされています。特に、液状化のリスクが高い区域も存在すると報告されています。

大阪市政調査会の報告書によれば、夢洲の一部区域では液状化指数(PL値)が25以上とされ、液状化のリスクが高いとされています。

また、万博会場に隣接するIR(統合型リゾート)施設の建設予定地では、ボーリング調査の結果、液状化の可能性が高いとして対策工事が実施されています。これに対し、万博会場では「液状化は起こらない」との想定で工事が進められており、専門家からは疑問の声も上がっています。

液状化対策工事の実施状況

大阪府は、夢洲地区のIR施設建設に伴い、2023年12月に液状化対策工事に着手しました。施工業者としては、竹中工務店・竹中土木共同企業体、株式会社大林組、大成建設株式会社が参画しています。これらの工事は、地盤の安定性を確保するための重要な対策とされています。

一方で、万博会場については、液状化リスクが低いとの判断から、現時点では大規模な液状化対策工事は実施されていないと報告されています。しかし、同じ夢洲内で異なる対応が取られていることに対し、市民や専門家からは懸念の声が上がっています。

地震や津波への備えと課題

夢洲は、南海トラフ巨大地震などの大規模地震が発生した場合、液状化や津波の被害が懸念されています。特に、人工島であるため、地震時の地盤沈下や津波による浸水リスクが指摘されています。

大阪市は、津波対策として、会場の地盤を最低潮位から11メートルかさ上げするなどの措置を講じています。また、液状化対策として、粘土質の土砂を使用するなどの工夫も行われています。

しかし、交通アクセスが限られており、大地震発生時には夢洲が孤立する可能性があります。橋やトンネルは耐震化されていますが、一定震度以上で通行止めとなるため、救援や避難に困難が伴うとされています。

夢洲の地盤や液状化リスク

大阪・関西万博の会場となる夢洲(ゆめしま)は、大阪湾を埋め立てて造成された人工島です。その地盤の特性や液状化リスクについて、以下の点が指摘されています。

夢洲の土地は『硬い砂場』

上記のツイートにもあるように、夢洲は、かつて産業廃棄物や家庭ごみなどを埋め立てて造成された土地であり、地盤が軟弱であるとされています。液状化のリスクが高い区域も存在すると報告されています。

夢洲の地盤の硬さを測る「N値」という指標では、ビルを建てるのに必要な基準(N値50)に遠く及ばず、場所によっては「N値5」しかないところもあると言われています。これは、かなり柔らかい地盤であることを意味しています。ツイートの中では「硬い砂場」だと言われているほどです。

このように、見た目には立派な土地に見えても、地下の状態は不安定で、長い目で見ると、かなりリスクの高い土地なのです。

液状化対策工事の実施状況

日経新聞によると、大阪府は、夢洲地区のIR施設建設に伴い、2023年12月に液状化対策工事に着手しました。施工業者としては、竹中工務店・竹中土木共同企業体、株式会社大林組、大成建設株式会社が参画しています。これらの工事は、地盤の安定性を確保するための重要な対策とされています。

しかし一方で、万博会場については、液状化リスクが低いとの判断から、現時点では大規模な液状化対策工事は実施されていないと報告されています。今回液状化対策工事が行われるのはIR会場のみとなっており、同じ夢洲内で異なる対応が取られていることに対し、市民や専門家からは懸念の声が上がっています。

リュックに爆弾爺さん

「万博 危険」ワードの中にはこんな面白ストーリーもありますのでご紹介します。

朝日新聞によると、事件は2025年4月14日、大阪・関西万博会場の西ゲート付近で、入場者の手荷物検査中に起こりました。(ここからは、筆者の妄想も含めてご紹介します。正しい情報はこちらでご確認ください。)

入場者の手荷物を一つ一つ丁寧に、だが素早く確認する万博係員。彼は次に並んでいた80代男性を呼びます。「次の方どうぞ」そこへゆっくりと近づく普通のお爺さん。

万博係員「危険物調査にご協力ください。リュックには何が入っていますか?」

80代爺さん「おう、ご苦労さん。実はな兄ちゃん、ワシのリュックに爆弾あるんや(爆笑)」

万博係員「え…。うわあああ!みなさん避難してくださーい!(泣)」

80代爺さん「いや、あの…え? 冗談やがな(苦笑)」

その後、約30分間にわたってゲートの一部が規制され、約200人が避難しました。

威力業務妨害の疑いでお爺さんは逮捕されてしまいました。もちろんリュックに爆弾はなく、あるのは万博の通期パスのみでした。

お爺さんは「楽しみにしていた万博でテンションが上がった。遊び半分でやったが、運営を邪魔するつもりはなかった」と供述しています。
きっと関西人なのでしょう。ちょっとボケしとこうかな、と軽くボケたつもりが、大騒ぎとなってしまいました。

しかし、係員もなかなか冗談の通じないタイプだったんですね。

この事件も相まって、Xでは「万博 危険」というワードがより一層検索されるようになったようです。

万博に対するネットの反応

ここからは少しだけ、Xでの反応をご紹介します。

子供達にとってはいい経験になれる反面、安全面には気をつけてもらいたいですね。

確かにネットでは批判的な意見がまだまだ多い模様ですね…。

こんな投稿もありました。いつの時代も未来のもの、未知のものに憧れがあるのは素晴らしいことですね!

まとめ:今後の対応策と、万博に行くときの注意点

大阪万博に「危険では?」という声が出ている背景には、地盤の不安やメタンガス、過去の事故などが影響しています。ですが、万博を安全に楽しむために、私たちにできることもあります。

現地に行くときに気をつけたいこと

  • 公式情報をチェックしよう

    万博運営側は、安全対策や天候・緊急時の案内などを公式サイトやSNSで発信しています。現地に行く前には最新の情報を確認するようにしましょう。

  • 混雑や緊急時に備えておく

    避難経路や非常口の位置を把握しておくと安心です。万一の地震やトラブルにも冷静に対応できます。スマホの充電やモバイルバッテリーも忘れずに。

  • 気になる人は無理に行かなくてOK

    体調や不安を感じる方は、オンライン展示やライブ配信など、現地以外の楽しみ方も選べます。「行かない」という選択も、立派な判断のひとつです。

今後の対応に期待したいこと

  • 万博運営側のさらなる安全対策の強化

    今後も地盤調査やガスの監視、現場での安全管理が強化されていくことが期待されます。透明性ある情報公開も求められます。

  • 報道やSNSの情報を冷静に見ることも大切

    心配な話題が出ても、正しい情報をもとに判断することが大事です。不安を煽るような投稿や噂は、出典や事実関係をチェックするクセをつけましょう。

 

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