人気漫画『進撃の巨人』は、巨人に脅かされる人類の壮絶な戦いを描いた物語です。物語の舞台は、三重の壁に囲まれたパラディ島と、その外側に広がるマーレ大陸です。この記事では、『進撃の巨人』の世界地図を詳しく解説し、パラディ島とマーレ大陸のモデルや歴史、壁内の都市や地形などを紹介します。
パラディ島とマーレ大陸のモデルと歴史
『進撃の巨人』の世界は、中世ヨーロッパ風の文化や技術水準を持つパラディ島と、近代的な文明や軍事力を持つマーレ大陸という二つの勢力に分かれています。しかし、実はこの二つの地域は、かつて同じエルディア帝国という国家に属していたことが物語後半で明らかになります。
パラディ島
パラディ島は、アフリカ大陸から離れた島であり、マダガスカル島がモデルとされています。パラディ島には、三重の壁が築かれており、その内側に人類が暮らしています。壁の名前は外側からウォール・マリア、ウォール・ローゼ、ウォール・シーナと呼ばれており、それぞれに四つずつ突出した区画があります。壁内では農業や商業が行われており、王都ミットラスを中心に政治や宗教が行われています。
パラディ島に住む人々はエルディア人と呼ばれる民族であり、巨人化する能力を持っています。しかし、その能力は王家や特殊な集団に限られており、一般の人々は自分たちがエルディア人であることすら知りませんでした。それは、約100年前に起きた大事件が原因です。
約100年前、エルディア帝国はマーレ大陸を支配していましたが、反乱を起こしたマーレ人によって滅ぼされました。その際、エルディア帝国の王であったフリッツ王は一部のエルディア人と共にパラディ島へ逃れました。フリッツ王は自分の巨人化能力を使って三重の壁を築き上げ、壁内人類に記憶操作を施しました。彼はマーレ大陸と戦争をしないことを誓い、平和な生活を送ることを望みました。
しかし、その平和も長くは続きませんでした。約5年前、超大型巨人と鎧の巨人がウォール・マリアの門を破壊し、大量の巨人が壁内に侵入しました。これにより、人類の領土は約3分の1に減少し、食糧危機や難民問題が発生しました。さらに、女型の巨人や獣の巨人など、人間の姿をした巨人が現れ、人類を襲いました。これらの巨人は、実はマーレ大陸から送り込まれたエルディア人の戦士であり、パラディ島にある「始祖の巨人」と呼ばれる最強の巨人化能力を奪うために来ていたのです。
マーレ大陸
マーレ大陸は、アフリカ大陸がモデルとされています。マーレ大陸には、マーレ国という国家があります。マーレ国は、約100年前にエルディア帝国から独立した国であり、軍事的な強国です。マーレ国は、エルディア帝国から奪った七つの巨人化能力を持つ戦士を育成し、世界各地で戦争を行っています。しかし、近年では巨人化能力だけでは他国に対抗できなくなっており、パラディ島にある始祖の巨人を手に入れることで優位に立とうとしています。
マーレ国に住む人々はマーレ人と呼ばれる民族であり、巨人化する能力を持っていません。しかし、マーレ国にはエルディア人も住んでおり、彼らは差別や迫害を受けています。エルディア人は専用の区画に隔離されており、身分証明書や腕章などで識別されています。エルディア人の中でも優秀な者は戦士候補生として選ばれ、巨人化能力を与えられます。しかし、それはマーレ国のために戦うことを意味し、自分たちの仲間や同胞を殺すことになります。
パラディ島内部の都市と地形
パラディ島内部には三重の壁がありますが、その中にも様々な都市や地形があります。ここでは、物語で重要な役割を果たした都市や地形を紹介します。
シガンシナ区
シガンシナ区はウォール・マリアの南側にある区画であり、主人公エレンやミカサ、アルミンが生まれ育った場所です。シガンシナ区は超大型巨人や鎧の巨人によって壁が破壊され、多くの住民が死亡したり避難したりしました。その後、調査兵団はウォール・マリア奪還作戦を行い、シガンシナ区で超大型巨人や鎧の巨人と対決しました。また、シガンシナ区ではエレンが始祖の巨人と接触し、パラディ島とマーレ大陸の真実を知りました。
トロスト区
トロスト区はウォール・ローゼの南側にある区画。
マーレ大陸内部の都市と地形
マーレ大陸には、マーレ国以外にも様々な国家や地域があります。ここでは、物語で重要な役割を果たした都市や地形を紹介します。
リベリオ
リベリオは、マーレ国の西部にある都市であり、エルディア人の居住区が設置されています。リベリオに住むエルディア人は、身分証明書や腕章などで識別されており、居住区から出るには許可が必要です。居住区には、戦士候補生や戦士の家族などが暮らしており、教育や訓練が行われています。また、居住区には壁があり、その中には巨人化したエルディア人が閉じ込められています。これらの巨人は、楽園送りと呼ばれる刑罰を受けた者たちであり、パラディ島へ投下される際に使われます。
リベリオは、物語の後半で舞台となります。マーレ国はパラディ島への侵攻作戦を計画し、戦士たちをリベリオに集めました。しかし、その時にパラディ島からエレンや調査兵団が潜入しており、奇襲攻撃を仕掛けました。エレンはウィリー・タイバーを殺害し、巨人化してマーレ軍や市民を蹂躙しました。調査兵団も巨人化能力を持つ戦士たちと交戦しました。この戦闘で多くの犠牲者が出ましたが、調査兵団はジークやピークなどの巨人化能力を奪うことに成功しました。
カリフア
カリフアは、マーレ大陸の南東部にある港湾都市であり、マーレ国の重要な拠点です。カリフアには多くの軍艦や飛行船が停泊しており、海外との貿易や輸送が行われています。また、カリフアはマーレ国の最前線であり、パラディ島への侵攻作戦の発進地点でもあります。
カリフアは、物語の最終章で舞台となります。パラディ島からエレンが地鳴らしと呼ばれる作戦を発動し、無数の巨人をマーレ大陸へ向かわせました。これに対抗するためにマーレ国はカリフアから全軍を出撃させましたが、圧倒的な巨人の数と力に敵わず壊滅しました。カリフアも巨人たちによって破壊され、多くの住民が死亡しました。
フォルテ・サレタ
フォルテ・サレタは、マーレ大陸の北西部にある要塞都市であり、マーレ国と敵対するヒザル連合の領土です。フォルテ・サレタには高度な防衛施設や兵器が備えられており、マーレ国の侵略に対抗しています。また、フォルテ・サレタはヒザル連合の最前線であり、パラディ島への支援作戦の発進地点でもあります。
フォルテ・サレタは、物語の後半で舞台となります。ヒザル連合はパラディ島に同情的な立場をとり、調査兵団や反逆者たちに協力しました。ヒザル連合はフォルテ・サレタから飛行船を出撃させ、パラディ島への物資や人員の輸送を行いました。また、フォルテ・サレタはエレンの地鳴らし作戦の標的にもなりましたが、調査兵団や反逆者たちの活躍によって巨人の侵入を防ぎました。
進撃の巨人の世界地図まとめ
以上が進撃の巨人の世界地図についての解説です。物語では、パラディ島とマーレ大陸という二つの地域が対立し、激しい戦争が繰り広げられました。パラディ島とマーレ大陸は、かつて同じエルディア帝国という国家に属していたことが明らかになりましたが、その歴史は悲惨で残酷なものでした。パラディ島とマーレ大陸は、それぞれに多くの都市や地形を持ち、物語の舞台となりました。進撃の巨人の世界地図を知ることで、物語の背景や登場人物たちの思惑や感情をより深く理解することができます。