漫画『キングダム』では、趙国の大将軍・李牧は秦国の王翦に敗れた後、自国の王に裏切り者として処刑されるという悲劇的な最期を迎えます。
しかし、史実では李牧の最後はどうなったのでしょうか?
漫画と史実の違いを比較してみましょう。
漫画『キングダム』での李牧の最後
漫画『キングダム』では、李牧は趙国の北方で匈奴と戦い、南方で秦国と戦うという二正面作戦を展開します。しかし、秦国の王翦は鄴攻略戦で李牧の策を見破り、鄴を陥落させます。その後、王翦は内部分離策を用いて、李牧が秦国と通じているという讒言を趙王・幽繆王に吹き込みます。幽繆王はこれを信じて李牧を死罪にしようとしますが、李牧はこれを拒否します。そこで幽繆王は密かに李牧を捕らえて処刑しようとしますが、李牧は自ら剣で喉を突き刺して自害します。李牧の死後、趙国は秦国に滅ぼされます。
史実での李牧の最後
史実では、李牧は鄴攻略戦で敗れた後も生き延びています。紀元前229年に秦国が再び趙国に侵攻した際に、李牧は司馬尚とともに応戦しますが、王翦に敗れます。その後、王翦は同じく内部分離策を用いて、李牧が秦国と通じているという讒言を幽繆王に吹き込みます。幽繆王はこれを信じて李牧を死罪にしようとしますが、李牧はこれを拒否します。そこで幽繆王は公然と李牧を捕らえて処刑しようとしますが、李牧は自ら剣で喉を突き刺して自害します。李牧の死後、趙国は秦国に滅ぼされます。
まとめ
漫画『キングダム』では、李牧の最期は鄴攻略戦で敗れた直後に描かれますが、史実ではそれから7年後に起こります。また、漫画では密かに処刑されようとする場面がありますが、史実では公然と処刑されようとする場面があります。しかし、どちらも李牧は自ら命を絶つという点では同じです。李牧は趙国のために尽くしたにもかかわらず、自国の王に裏切り者として処刑されるという悲劇的な最期を迎えました。しかし、その死は趙国の人々に感動を与え、後世に英雄として語り継がれました。