ロシアの軍事研究で知られる小泉悠さん。ウクライナ侵攻以降、テレビや雑誌などで見かけることが増えましたが、実際の年収はどのくらいなのでしょうか?
メディア出演のほかにも、本の出版や大学での職務など、気になる収入源を詳しく見ていきます。意外な一面や私生活も含めてご紹介します。
小泉悠のプロフィール
ロシア情勢の解説でおなじみの小泉悠(こいずみ・ゆう)さんは、1982年生まれの安全保障研究者。早稲田大学大学院を修了後、外務省の専門分析員を経て、現在は東京大学先端科学技術研究センターの准教授として活躍中です。
ウクライナ侵攻以降はテレビや新聞にも引っ張りだこ。深刻な話題を、時には軽妙に、でも的確に語るその姿に「推し」が急増中です。
また、アニメや軍事フィギュアなどのオタク趣味も公言していて、知的なのにちょっと親しみやすい“ギャップ”も人気の理由です。
小泉悠の主な収入源
小泉悠さんの年収は、大学からの安定した給与をベースに、著作・メディア出演・講演など複数の収入源から構成されています。さらに近年では、オタク趣味と専門知識を掛け合わせた活動でも収入を得ていると考えられます。それぞれ詳しく見ていきましょう。
大学からの給与(東京大学・准教授)
小泉さんの本業は、東京大学先端科学技術研究センターの准教授。国立大学の教員ということで、公的な給与体系に則った報酬を得ています。
文科省が公表している国立大学教員の平均年収データなどを参考にすると、准教授でかつ東京大学クラスの場合、年収はおよそ1,100万円〜1,300万円が一般的。研究手当や業績給が加わることもあります。
報道・情報系メディアへの出演料
2022年のロシアによるウクライナ侵攻以降、小泉さんはテレビ朝日「報道ステーション」やTBS、NHKなどの報道番組・ニュース特番で頻繁に解説を担当しています。
このような番組の専門家解説料は、局や時間帯、発言時間の長さによっても異なりますが、1回あたり3万〜10万円程度が一般的とされます。
また、特番やシリーズ出演のケースでは1本10万円以上になる場合も。
出演頻度はピーク時で月5本以上になることもあり、年間では相当な額に達する可能性があります。
サブカル・オタク系メディアやYouTube出演、イベント報酬
小泉さんの魅力のひとつが、「軍事×オタク」の知識と発信力。これを活かして次のような活動でも注目を集めています。
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サブカルチャーやアニメ関連のYouTube出演(例:「ゲンロンチャンネル」「文学YouTuberベル」など)
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軍事フィギュア・模型・歴史関連のトークイベントへの登壇(リアル開催・オンライン含む)
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サブカル本やムック本でのコラム連載や対談(印税や原稿料)
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オタクイベントとのコラボ(例:ワンダーフェスティバル関連トークなど)
これらは報道番組より単価がやや低いものの、専門家として唯一無二の立場にいるため、継続的な出演や登壇によって収益につながっていると考えられます。
著作の印税収入
小泉さんはロシアや軍事戦略に関する専門書を多数出版しており、いずれも評価が高く、メディア露出と連動して増刷された作品もあります。
たとえば『現代ロシアの軍事戦略』『「帝国」ロシアの地政学』『戦間期の軍備と戦略』などは専門書としてはかなりの売れ行き。
新書や一般向け解説本は印税率10%前後、専門書であっても1冊あたり20〜30万円以上の印税が見込まれます。
また、複数年にわたり安定した収入となるのも印税の魅力です。
講演会・寄稿・企業研修などの副業的収入
シンクタンクや研究機関、自治体、企業向けに講演や研修を行っている可能性も高いです。特に安全保障や国際情勢が注目されている今、企業や公共機関からの依頼も多いはず。
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講演料は1回あたり10万円〜30万円前後(規模により変動)
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雑誌や新聞などの寄稿、コラム執筆(1本数万円〜)
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大学以外の研究プロジェクトへの参加(報酬支給あり)
こういった積み重ねが年単位で見るとかなりの額になります。
推定年収は2,450万円
以下はあくまで推定ですが、現実的な数字としてまとめてみました。
収入源 |
推定金額 |
---|---|
大学の給与(准教授) |
約1,200万円 |
報道系メディア出演 |
約400万円 |
サブカル・YouTube出演・趣味関連 |
約150万円 |
書籍・印税収入 |
約500万円 |
講演・寄稿など |
約200万円 |
合計 |
約2,450万円 |
2022年以降はテレビ出演が増えているため、これでもやや控えめかもしれません。仮に新書や解説本がヒットすれば、年収3,000万円台に乗る可能性も。
成功の秘訣は“知識”と“オタク的情熱”
小泉さんがここまで注目されるようになった理由は、何といっても「わかりやすさ」と「熱量」。
専門的で難しいテーマを、アニメやゲームに例えて語ったり、時に冗談も交えつつ伝える姿は、ただの研究者という枠を超えています。
飾らない語り口、オタク文化への愛、そしてロシア語の実地研究による知識の深さ。このバランス感覚が、唯一無二の存在感を生んでいます。
年収から見る影響力
専門家としての年収が2,000万円超というのは、学術業界ではかなりの上位層。
また、メディアの出演歴や影響力を考えると「知のインフルエンサー」と言っても過言ではありません。
数字以上に「情報の信頼性を担保する存在」としての価値が高く、それがさまざまな分野からのオファーにつながっているのでしょう。
ライフスタイルとお金の使い道
小泉悠さんのライフスタイルは、いわゆる「知的オタク」らしいこだわりに満ちています。SNSやインタビューなどでも、自身がかなりのアニメ・フィギュア好きであることを隠すどころか、むしろ堂々と発信しています。
特にミリタリーフィギュアや模型、ガンダムなどのロボットアニメ関連への熱意は有名で、自宅にはコレクションがずらりと並んでいるとも言われています。趣味で集めているグッズや資料の数々は、単なる娯楽というよりも知的好奇心を満たす手段のようです。
また、アニメや映画を通じた「軍事描写」の分析もしているようで、趣味と研究が地続きになっているタイプかもしれません。そういった意味でも、収入の多くを「楽しみ」と「学び」を兼ねた分野に使っているようです。
派手な生活をしている印象はありませんが、そのぶん書籍や専門資料にはかなりお金をかけているのだとか。特にロシア語で書かれた専門文献や、海外からの資料の取り寄せ、軍事関連の展示会などには積極的に足を運んでいるようです。
「知への課金は惜しまない」という姿勢が一貫しているようで、身の回りのものも必要最低限に抑えながら、本当に価値を感じる部分にはしっかり投資しているタイプのように見受けられます。
そしてプライベートでは、ロシア人の奥さんと結婚されているという情報もあります。SNSなどではあまり多くは語られていませんが、日本語も堪能な美人な方だそうで、私生活も穏やかに過ごされているのかもしれません。夫婦でロシア関連のニュースや話題を語り合えるなんて、研究者としても大きな刺激になっていそうです。
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今後の展望
ロシアとウクライナの情勢が続く限り、小泉さんの知見は引き続き求められるでしょう。今後はさらに国際的な舞台での評価も進む可能性があります。
また、アニメやサブカルとの橋渡し的な役割を担う「知識のエンタメ化」の流れの中で、新たなファン層の獲得もありえそうです。
YouTubeやポッドキャストなど、新しいメディア展開にも期待ですね。
まとめ:静かに熱く、知性と趣味を武器にした新時代のスター
小泉悠さんは、「学者=地味」というイメージを良い意味で裏切ってくれる存在。専門性と親しみやすさを両立しながら、真面目なテーマをポップに発信するその姿勢に、多くの人が魅了されています。
年収2,000万円超という数字も、まさにその実力と人気の証。これからも“静かなる知のスター”として、独自のポジションを広げていってくれるはずです。