多摩テックとは、東京都日野市にあった遊園地で、1961年に開園し、2009年に閉園しました。
最盛期には200万人以上の来園者があり、モータースポーツやライド系のアトラクションが人気でした。
しかし、なぜ多摩テックはなくなってしまったのでしょうか。
また、跡地は現在どのような状態になっているのでしょうか。
この記事では、多摩テックがなくなった理由と跡地の現状について詳しく解説します。
多摩テックがなくなった理由
多摩テックは、かつて多くの人々を楽しませていた遊園地でしたが、2009年に閉園しました。その背景には、以下のような理由があります。
アトラクションでの事故が多かった 多摩テックは、モータースポーツやライド系のアトラクションが多く、迫力やスリルを味わえる遊園地でした。しかし、その反面、アトラクションでの事故も多発していました。例えば、以下のような事故が起きています。
- 1978年：ジェットコースターで車両同士が衝突し、乗客6人が重軽傷を負った。
- 1982年：ジェットコースターで車両が脱線し、乗客2人が死亡した。
- 1987年：ゴーカートで男性客がコース外に飛び出し、車にはねられて死亡した。
- 1990年：ジェットコースターで車両同士が衝突し、乗客10人が重軽傷を負った。
- 1993年：ジェットコースターで車両同士が衝突し、乗客5人が重軽傷を負った。
これらの事故は、アトラクションの老朽化やメンテナンス不足、安全管理の不備などが原因だとされています。事故によって多摩テックのイメージは悪化し、来園者も減少していきました。
経営が苦しくなった 多摩テックは、事故だけではなく、経営面でも苦境に陥りました。2000年代に入ると、新しい大型テーマパークやレジャー施設が増えて競争力を失っていきました。特にUSJやディズニーシーなどは、多摩テックと同じようにライド系のアトラクションが多く、より新しくて安全で魅力的な施設として人気を集めました。また、2007年の金融危機や2008年のリーマンショックなどの影響で、消費者の遊びに対する支出も減少しました。これらの要因によって、多摩テックの売上は激減し、赤字が続くようになりました。経営陣は何度もリニューアルや改善を試みましたが、効果は見られませんでした。最終的には、2009年9月30日に閉園することを決断しました。
多摩テックは、事故や経営難によって閉園しました。
多摩テック跡地の現状
多摩テックが閉園してから12年以上が経ちましたが、跡地は現在どのような状態になっているのでしょうか。以下に紹介します。
廃墟になり心霊スポット化 多摩テックの跡地は、閉園後すぐにアトラクションや施設が解体されました。しかし、その後は何も手が付けられず、荒れ果てた廃墟となりました。跡地には、かつての遊園地の名残をとどめる看板や建物、道具などが残されています。また、草木や雑草が生い茂り、野生動物や虫などが住み着いています。このような不気味で怖い雰囲気から、心霊スポットとしても有名になりました。ネット上では、跡地で撮影されたという怪奇現象や幽霊の写真や動画が拡散されています。実際には、跡地への立ち入りは禁止されており、危険です。心霊スポットとして訪れることはおすすめしません。
テレビのロケにも使われている 多摩テックの跡地は、廃墟としての価値が認められているようで、テレビのロケにも使われています。例えば、以下のような番組で跡地が登場しています。
- 『世界まる見え！テレビ特捜部』（日本テレビ）：2011年10月17日放送分で、「世界の廃墟」というコーナーで紹介された。
- 『探偵！ナイトスクープ』（朝日放送）：2012年3月16日放送分で、「廃墟探検隊」というコーナーで紹介された。
- 『世界一受けたい授業』（日本テレビ）：2013年4月20日放送分で、「廃墟学」というコーナーで紹介された。
- 『マツコ会議』（日本テレビ）：2016年3月5日放送分で、「廃墟マニア」というコーナーで紹介された。
これらの番組では、跡地の歴史や現状を紹介するだけでなく、廃墟マニアや探検家などが実際に跡地を訪れて体験する様子も放送されています。
たぬきが住み着いている
多摩テックの跡地は、人が立ち入らないようになってから、自然が回復し、野生動物が住み着くようになりました。特に、たぬきが多く見られるようになりました。たぬきは、跡地の草むらや建物の隙間などに巣を作り、食べ物を探したり仲間と遊んだりしています。跡地には、たぬきの姿を捉えたカメラや罠が設置されており、研究者やボランティアなどがたぬきの生態を観察しています。たぬきは人間に慣れておらず、警戒心が強いです。跡地に近づくと逃げてしまいます。跡地はたぬきの住処となっています。
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