今回は「分別生産流通管理済み」の意味と納豆が危険!?「遺伝子組み換え」とは何が違う?というテーマでお話します。
みなさんはここ最近、納豆などのラベルに「大豆(分別生産流通管理済み)」と表示されている商品を見ることはありませんか?
…ぃやぃや、日本語が難しい!
ですよね、この「分別生産流通管理済み」というのが、一体それが何の意味なのか、実際にちゃんと分かっている人はどれくらいいるんでしょうか…?
今回はそんなややこしくて「なんか怪しい!ダマされてる?」と思わず感じてしまう、この「分別生産流通管理済み」に関して、わかりやすい日本語を心がけて解説していきます。
お役所仕事に上手くごまかされないよう、みなさんも是非一読を!
それでは「分別生産流通管理済み」の意味と納豆が危険!?「遺伝子組み換え」とは何が違う?スタート!
「分別生産流通管理済み」の意味と納豆が危険!?「遺伝子組み換え」とは何が違う?
今日、スーパーで納豆を手にして原材料を見たら
気になったワード「分別生産流通管理済み」
知らないうちになんか変更になってた。
その場でスマホで調べてしまった😅https://t.co/HCnGawOy5b— 今いくよは、雨女 (@irashaisanshi) December 30, 2022
あらためて…
「分別生産流通管理済み」…?日本語がわかりません!
簡単に説明すれば、今回の気になるこのワード、
私もスーパーで手に取った納豆の表示の、その意味が気になってその場でネットを調べて見ると、
「分別生産流通管理済み」とは、例えば大豆、それが(分別生産流通管理済み)と表示されている場合、この大豆は、遺伝子組換え大豆の混入を防ぐために、生産から流通、製造加工の各段階で、遺伝子組換え大豆と分けて(分別)管理されているという意味です。
…ふーん、管理されている、から、いい意味、安心?ということなのかな?と思ったのですが…。
ぃや!意味じつは全然ちがいます!
それはこれまでの「遺伝子組み換え食品」に関して、
この2023年4月1日より、その表示のルールがさらに厳しくなることを受け、
徐々にスーパーに並ぶ商品たちがこのような表示に変わってきていたのです。
例えば、今まで納豆などに「遺伝子組み換えでない」と書いてあっても、
実際のところ日本の場合その意味するところ、とは
もしそれが「重量で5%以下の混入」であれば、たとえ遺伝子組み換え大豆が混じっていたとしても、
「遺伝子組み換えでない」と表示してよし!でした。(なんでやねん!)
それに対する世間の批評を受け、この2023年4月1日より改正となり、
「たとえ5%以下でも『混入されている』可能性がある場合は、『分別生産流通管理済み』と表示しましょう」
となったのです。これがまずは答えです。
『分別生産流通管理済み』と「遺伝子組み換え」の違いは?
遺伝子組み換えでない
分別生産流通管理済みこれどう違うんだ??? pic.twitter.com/317YSz3HA7
— ちえぴ 穏やかに生きよう。 (@usagi328tomato) December 2, 2022
ということで、今回の改正を受け、今後は以下のような表示が食品には見られるようになります。
それぞれの実際のわかりやすい意味を付け加えると
- 遺伝子組み換え不分別 … あまりみかけませんが、要は「遺伝子組み換え」してます。
- 遺伝子組み換え … 「5~100%遺伝子組み換え」してます。文字通り。
- 分別生産流通管理済み … ほぼ遺伝子組み換えじゃないけど、5%以下の混入はあるよ。←今回のがこれ!
- 遺伝子組み換えでない … 文字通り。一番安心。ほっ。
- 非遺伝子組み換え … こちらも文字通り、④と同じ意味。安心。
め、めんどくさい…。
上記の表示・新ルールになっても、実際のところ理解している人が果たしてどれほどいるのでしょうか…。
私のまわりに理解している人はゼロでした。
今日も母は「この納豆安かったのよ!」と誇らしげに買ってきたのが、まさに「遺伝子組み換え不分別」のヤツでした…。おかあさん!!( ;∀;)
ただ、そうはいったところでもう遅い部分もあり
「よし、では『遺伝子組み換えでない』納豆を買うぞー!」
っと、思ったところで。
では現状の数字を言えば、もはや…の話なのですが。
というのも、現在日本で使用されている大豆は、その90%以上を輸入に頼っていおり、国産大豆といえばその数はわずか数%です。
そして、輸入国の内訳をいえば、
- アメリカ7割
- ブラジル1.5割
- カナダが1割
で、さらにこれら各国のGMO(遺伝子組み換え作物のこと)の大豆の割合は、
- アメリカの大豆94%、
- ブラジルはほぼ全ての97%、
- カナダも70%前後、
という数字。
上記の各国も、自国での大豆消費には遠慮しつつも、日本のような外国には「自分たちからは消費者の顔の見えない」ので売っても心痛くない?!のかな…
ぃや、私たち日本人が「少しでも安く!」と願ったからこそ、生まれたという側面も否めません。
結果的に外国で大量生産されている大豆、そして日本に輸入されている大豆は、ほぼGMO大豆だと思っていいでしょう…。
納豆は一例ですが、輸入の大豆はそもそも様々な食品に利用されていることからも、ほぼ日本で口に入れないようにすること自体がムリゲーなのです。
さらに深刻なのは
ベトナムの豆腐。NON GMO は調べてないけど遺伝子組み換え大豆なしっていう意味に違いない。これを納豆かけて食べてる。うまい。 pic.twitter.com/ww3Ec56DY0
— ホミチミン ご飯 (@sunnydays2891) October 10, 2021
もし1円でも安い大豆が欲しいと思えば、当然海外から輸入せざるを得ません。
それは日本では「遺伝子組み換え食品」は国内生産してはいけない!と建前上そういうことになっているので、
そこで、家畜の飼料、犬猫のペットフードの大豆、多くの加工食品の原材料、ファーストフード店の使う原材料(揚げ物用のオイルなど)は、間違いなく遺伝子組み換えが利用されています。
例えば大豆を例にすると、
対象農産物 | 加工食品 |
大豆(枝豆及び大豆もやしを含む。) | 1 豆腐・油揚げ類 2 凍り豆腐、おから及びゆば 3 納豆 4 豆乳類 5 みそ 6 大豆煮豆 7 大豆缶詰及び大豆瓶詰 8 きなこ 9 大豆いり豆 10 1から9までに掲げるものを主な原材料とするもの 11 調理用の大豆を主な原材料とするもの 12 大豆粉を主な原材料とするもの 13 大豆たんぱくを主な原材料とするもの 14 枝豆を主な原材料とするもの 15 大豆もやしを主な原材料とするもの |
多種多様!!当然お豆腐なんかも普段から食べてる!
まずこれら、当然、「遺伝子組み換え作物」にはその旨を表示する義務が製造元にはあります。
しかし、遺伝子組み換えでない作物は、「任意表示」といって、そこはもう企業の思惑次第、つまり「書いても書かなくてもいい」のです。
そもそも遺伝子組み換えってなにが問題なの?
上記とは逆に、本来は「遺伝子組み換え使用してます」の場合は表示義務があるんですが、こちらは実は抜け道だらけなんですね。
- 原材料の順番でいえば3位以下(または全重量の5%以下)だとGMOであることは表示しなくていい(セコイ!)
- 醤油や油など、遺伝子組み替えされたDNAやたんぱく質の成分が検査して検出されなければ(?)表示しなくていい
などなど…
ではそもそも、なぜ「遺伝子組み換え」食品がこんなに問題視されてるの?と言えば、
それは、
- 栽培する際に大量の農薬や除草剤を使っても、枯れずに耐えられるように遺伝子操作
- それ自体を食べたら虫が死ぬように、植物の細胞に殺虫剤を組み込んでいる
と言われているからです。
こちらはちなみに我が国の厚生労働省の見解ですと、
「食べ続けても問題ありません」という説明です。ぉぉぉぉ…。
でも農薬・殺虫剤を使用した、っていわば食品を通じて直接的・間接的に「毒」が体に沁み込んでいますよね。
こちらに関しても、厚生省の見解は、
「人の意は酸性で、~だから食べても影響ありません」だそうです。言いきっちゃった!
とはいえ、農薬、殺虫剤を否定しきれるか、というとそれはそれで問題も。
農家の大敵、害虫に対してその駆除をもれなく手作業でやるとなると、アメリカ・ブラジルのような広大な農地はもとより、日本でもある程度広い農地では、
それはもうとんでもなく大変で、当然その分の手間もコストもかかります。
すると人情としても、効率としても、農薬・除草剤・殺虫剤を撒くのがそりゃ効率的。
ただそれだと当然、商品の農作物自体も枯れてしまう…
そこで、遺伝子を組み替えて、農薬や除草剤が効かない、または殺虫剤入りの農作物、がどんどん広まったのです。
「農家の手間が省ける = その分安く売れる → 食品メーカーもうれしい」という構図で、このようなGMO食品の溢れる世の中になったのですね。
なにぶん数十年のデフレが進行した日本。
値上げなんてとんでもない!という風潮が浸透している私たちが、
「安い油で大量生産されたファーストフード」
「スーパーで1円でも安い納豆を購入」
を求めるのは必然、そこにGMO食品の需要と供給がマッチしてしまいました。
まとめ
「分別生産流通管理済み」の意味と納豆が危険!?「遺伝子組み換え」とは何が違う?というテーマでお話しました。
もう一度まとめると、
- 「分別生産流通管理済み」とは、ちょっとだけ遺伝子組み換え食品が入ってるよ、の意味
- 今まで非表示で良かったものが表示義務になり、その意味では消費者に選択の余地が増えた
- とはいえ、すでに遺伝子組み換えの大豆をはじめとする食品は生活に浸透済み
- そのため日本で遺伝子組み換え食品を食べないのはもはやムリゲー
です。
でも知っている、知らない、というのは大きな違いがそこに生まれると思います。
安い食べ物(遺伝子組み換え食品)を食べて蓄積、老後にボロボロな体で高額に医者通いするか、健康なうちから良い食材を極力接種することを心がけ蓄積していくか…それは個人の判断に委ねられています。
以上、「分別生産流通管理済み」の意味と納豆が危険!?「遺伝子組み換え」とは何が違う?でした!
(記事引用元)
- 厚生労働省ホームページ
- 消費者庁ホームページ
- 味の素株式会社ホームページ
- バイテク情報共有会ホームページ
- オーガニック玉屋ホームページ
- トンプソン真理子氏FB記事
- 納豆製造メーカー・各ホームページ