『推しの子』は、赤坂アカさんと横槍メンゴさんのコンビによる芸能界を舞台にした漫画です。
その中で、主要キャラクターの一人である人気アイドルの星野アイが、ストーカーに刺されて死亡するという衝撃的な展開がありました。
その後、彼女の双子の子供たちが転生者として芸能界に復讐するという物語が展開されています。
この漫画は、多くのファンから高い評価を得ていますが、一方で つまらない、気持ち悪い という批判的な声もあります。
この記事では、『推しの子』に対する否定的な意見の理由と、それに対する反論を分析していきます。
『推しの子』はつまらない?気持ち悪い?と言われる理由
『推しの子』はつまらない?気持ち悪い?と言われる理由は、主に以下の6つです。
- 本編に入るまでが長すぎる
- 「アクタージュ」と比べると面白くない
- 2.5次元舞台編が長すぎる
- 舞台編からつまらなくなった
- いろんな要素を詰め込みすぎて微妙
- 早熟の赤ちゃん・子供が不気味
①本編に入るまでが長すぎる
『推しの子』は、コミックス6巻まで発売されていますが、そのうち1巻は第一章として時系列で10年前の話が描かれています。この第一章では、星野アイが妊娠・出産・殺害されるという衝撃的な展開がありますが、それ以外は比較的平穏に進みます。物語が本格的に動き出すのは第二章からで、第一章を読み終えるまでに時間がかかると感じる読者も多かったようです。特に週刊連載をリアルタイムで追っていた読者は、本編に入るまでに飽きてしまったり、期待外れだったりした可能性があります。
②「アクタージュ」と比べると面白くない
「アクタージュ」は週刊少年ジャンプで連載されていた演技をテーマにした漫画です。女性主人公であることや演技がテーマであることなど少年ジャンプ作品として珍しい特徴を持っており、才能ある主人公が情熱と努力で仲間を増やし、ライバルと競い合って世界を変えていくという王道作品でした。しかし高い人気を誇っていましたが、作者の逮捕という残念な理由で打ち切りになりました。今後が期待されていただけに非常に残念でした。「芸能」を描いているという点で「推しの子」と比較する人も多く、「推しの子」は「アクタージュ」フォロワーであるという意見を見かけることもあります。掲載誌の違い(少年誌か、青年誌か)もあるため一概には言えませんが、「アクタージュ」の方がより熱い物語で人気を博していたように思います。
③2.5次元舞台編が長すぎる
『推しの子』の第40話から始まった2.5次元舞台編は、第65話現在でも完結しておらず、今までで最長のエピソードとなっています。これまで長くてもコミックス1冊に概ね収まっていたため、コミックス2冊を超えるロングエピソードに展開の遅さを感じている人もいるようです。長期化している理由としては、登場人物が増え、脇役の掘り下げに尺を割いている印象です。ただ、2.5次元舞台というコンテンツそのものの裏側を丁寧に描いているとも言えるので、「お仕事もの」として見ると興味深い展開も多々ありました(原作者vs脚本家の対決など)。
④舞台編からつまらなくなった
「2.5次元舞台編が長すぎる」にも関係しますが、舞台編に入ってからつまらなくなったという声もありますね。原作者と脚本家の確執など、本編とは関係のない話が多く、アクアの復讐劇が置き去りになっているので面白くなくなった、失速したと感じる方がいるようです。部隊編から漫画を離脱した方もいるようですね。
⑤いろんな要素を詰め込みすぎて微妙
『推しの子』は非常に多くの要素が詰め込まれています。例として挙げると、
- 芸能界を描く「お仕事もの」
- 母の仇を探す「復讐もの」
- 主人公が死後に別の存在へ転生する「転生もの」
「お仕事もの」として見ても、役者として活動する星野アクアと、アイドルとして活動する星野ルビーの2つの視点があり、登場するコンテンツもネットドラマや恋愛リアリティーショー、アイドルフェス、2.5次元舞台と幅広いです。また、第一章を読んでいないと「復讐もの」だとはわかっていても「転生もの」であると理解しにくく、新規読者のハードルを上げているのかもしれません。このように色々な要素を詰め込んだ複雑な構成をしているため、否定的な意見を受けている印象があります。
⑥早熟の赤ちゃん・子供が不気味
『推しの子』では、星野アイの双子である星野アクアと星野ルビーがそれぞれ別の人物に転生しています。そのため、彼らは赤ちゃんや子供でも中身は大人です。そのギャップが不気味だと感じる人もいるようです。例えば、アクアは赤ちゃんの頃から演技の才能を発揮しており、周囲を驚かせています。また、ルビーは幼い頃からアイドルとして活動しており、歌やダンスやトークなどで大人顔負けのパフォーマンスを見せています。彼らは自分たちが転生者であることを隠しており、普通の子供として振る舞っていますが、時々大人びた言動や表情を見せています。これらの描写は、彼らの成長過程や心理状態を深く掘り下げることで、読者に感情移入させる効果がありますが、一方で不自然さや違和感を感じさせることもあります。
まとめ:『推しの子』はつまらない?気持ち悪い?と言われることもあるが、実は面白い!
この記事では、『推しの子』に対する否定的な意見の理由と、それに対する反論を分析しました。『推しの子』はつまらない?気持ち悪い?と言われることもありますが、実は面白い作品です。物語に入り込むためには、第一章を読んでから第二章以降を読むことや、「アクタージュ」と比べずに独自の魅力を楽しむことや、2.5次元舞台編を「お仕事もの」として見ることや、舞台編以降も本編に関係する話があることを忘れないことや、いろんな要素が詰め込まれていることを楽しむことや、早熟の赤ちゃん・子供に共感することなどが必要です。これらの点に注意することで、『推しの子』の物語の流れや意味合いがより理解できます。『推しの子』は芸能界を舞台にした転生復讐劇ですが、それだけではなく、人間ドラマでもあります。登場人物たちの感情や関係や成長に注目して、『推しの子』を楽しみましょう!