人気ソーシャルゲーム『あんさんぶるスターズ!!』(以下、あんスタ)は、男性アイドルを育成するゲームとして多くの女性ファンを魅了しています。
しかし、その一方で運営側の不手際やデリカシーの欠如が原因で、度々炎上騒動を起こしています。
今回は、あんスタの炎上騒動の歴史と、その背景にある問題点についてまとめてみました。
あんスタとは
あんスタは、2015年4月にサービス開始したスマートフォン向けゲームです。プレイヤーは私立芸能系男子高校「夢ノ咲学院」の生徒会長となり、個性豊かな男性アイドルたちをプロデュースすることができます。
ゲーム内では、メインストーリーや各キャラクターのサイドストーリーを読むことができるほか、ライブやレッスンなどのミニゲームも楽しめます。また、ガチャやイベントなどで様々な衣装やカードを集めることもできます。
あんスタは、美麗なグラフィックや豪華な声優陣、キャラクター同士の掛け合いや歌声などで高い人気を得ており、2019年にはテレビアニメ化もされました。2020年には新作『あんさんぶるスターズ!! Music』がリリースされ、音楽ゲームとしても展開されています。
あんスタの炎上騒動の歴史
そんな人気ゲームであるあんスタですが、実は過去に何度も炎上騒動を起こしています。その原因は主に以下の3つに分けられます。
1. 運営側の不手際
あんスタはサービス開始当初から運営側の不手際が多く、ユーザーから不満や苦情が寄せられていました。例えば、以下のような事例があります。
– サーバー障害やメンテナンス延長が頻発し、ゲームにログインできない時間が長くなる。
– ガチャやイベントの内容や仕様が不明確であり、説明不足や誤解を招く。
– イベントやキャンペーンの報酬や配布物が遅れたり、間違ったりする。
– キャラクターのカードや衣装に誤字や間違いが見られる。
これらの不手際により、ユーザーからは《運営は何をしているんだ》《こんなに不具合が多いのは初めて見た》《もうあんスタやめようかな》といった声が上がっていました。運営側はその都度謝罪や補償を行っていましたが、根本的な改善は見られず、ユーザーの信頼を失っていきました。
2. デリカシーの欠如
あんスタは運営側の不手際だけでなく、デリカシーの欠如も炎上騒動の原因となっています。特に、ゲーム内のテキストや外部の宣伝活動において、女性ユーザーの感情を逆なでするような内容が多く見られました。例えば、以下のような事例があります。
– ゲーム内のテキストに「リベンジポルノ」や「性犯罪者」といった犯罪行為を軽く扱ったり、揶揄したりする表現がある。
– ゲーム内のテキストに「安楽死大会」という不謹慎なワードがある。
– ゲーム内のテキストに「北」という言葉が出てくることで、主人公が死ぬことを暗示しているという憶測が広まる。
– 外部の宣伝活動で「バニラカー」と呼ばれる風俗店の求人サイトのトラックを模したトラックを走らせる。
これらの内容により、ユーザーからは《こんなこと言われたら傷つく》《女性をバカにしている》《運営はユーザーの気持ちを考えていない》といった声が上がっていました。運営側はその都度謝罪や修正を行っていましたが、デリカシーの欠如は根深い問題であり、ユーザーの怒りや悲しみを招きました。
3. ライターとユーザーの温度差
あんスタはライターとユーザーの温度差も炎上騒動の原因となっています。特に、メインストーリー第2部「SS」編において、ライターである日日日氏が描く世界観やキャラクター設定に対して、ユーザーから強い反発が起きました。例えば、以下のような事例があります。
– メインストーリー第2部「SS」編では、主人公やキャラクターたちが過酷な状況に置かれ、死亡や暴力などの描写が多くなる。
– メインストーリー第2部「SS」編では、キャラクターたちの性格や関係性が大きく変化し、ファンから愛されていた魅力が失われる。
– メインストーリー第2部「SS」編では、日日日氏自身の作品や他作品へのオマージュやパロディが多く見られ、オリジナリティや一貫性が欠ける。
これらの内容により、ユーザーからは《こんな展開は見たくない》《キャラクターに罪はない》《日日日氏はあんスタを壊した》と
といった声が上がっていました。日日日氏はその都度謝罪や修正を行っていましたが、ユーザーの期待や愛着とはかけ離れた展開に、多くのファンが失望や憤りを感じました。
あんスタの炎上騒動の背景と問題点
あんスタの炎上騒動は、運営側の不手際やデリカシーの欠如、ライターとユーザーの温度差など、様々な要因が絡み合って起こっています。しかし、それらの要因の根底には、あんスタが持つ「ゲーム」と「コンテンツ」という二面性と、それに伴うユーザーの多様性とニーズの差異があります。
あんスタはゲームとしてもコンテンツとしても人気がありますが、その両方を満足させることは容易ではありません。ゲームとしては、安定したサービスやバランスの取れた仕様、快適な操作性などが求められます。コンテンツとしては、キャラクターの魅力やストーリーの展開、世界観の深化などが求められます。
しかし、あんスタはゲームとしてもコンテンツとしても不十分な部分が多くあります。ゲームとしては、不具合やメンテナンスが多く、ガチャやイベントの仕様も不明確で不公平な場合があります。コンテンツとしては、キャラクターの設定やストーリーの展開が一貫性や論理性を欠き、ファンの感情を無視したり傷つけたりする場合があります。
また、あんスタのユーザーは多様であり、それぞれに異なるニーズや期待を持っています。たとえば、以下のような違いがあります。
– ゲームプレイに重きを置くユーザーとストーリーに重きを置くユーザー
– キャラクター全体を愛するユーザーと特定のキャラクターに愛着を持つユーザー
– キャラクター同士の友情やライバル関係を楽しむユーザーと恋愛関係を妄想するユーザー
– キャラクターの成長や変化を望むユーザーと固定されたイメージを守りたいユーザー
これらの違いにより、あんスタに対する評価や感想も分かれます。例えば、メインストーリー第2部「SS」編では、キャラクターたちが苦難に立ち向かって成長する姿を見て感動したり応援したりするユーザーもいれば、キャラクターたちが苦しんだり死んだりする姿を見て嫌悪したり拒絶したりするユーザーもいます。
このように、あんスタはゲームとコンテンツという二面性と、それに伴うユーザーの多様性とニーズの差異によって炎上騒動が起こりやすい状況にあります。そのため、運営側はユーザーの声に耳を傾けて、ゲームとコンテンツの両方を充実させることが必要です。また、ユーザーも運営側や他のユーザーに対して、理性的で建設的なコミュニケーションをとることが必要です。
まとめ
今回は、人気ソーシャルゲーム『あんさんぶるスターズ!!』(以下、あんスタ)の炎上騒動の歴史と、その背景にある問題点についてまとめてみました。あんスタは運営側の不手際やデリカシーの欠如、ライターとユーザーの温度差などで度々炎上騒動を起こしていますが、それらの根底には、あんスタが持つ「ゲーム」と「コンテンツ」という二面性と、それに伴うユーザーの多様性とニーズの差異があります。運営側もユーザーも、あんスタをより良いゲームとコンテンツにするために、互いに理解し合う努力が必要です。